2015 新宿送水口ウォーク

以下はヤフーブログ時代の記事を転記したものです。(ほぼ原文のまま)

送水口倶楽部主催の「新宿送水口ウォーク」に参加いたしました。
これは新宿の街の中にある送水口を巡ると言う企画です。
内容は、下の絵の通りです(笑)。

パンフレットの裏表紙からお借りしました。

この日の頂き物。(左から)
ルートマップや見所などを記したパンフレット。
連結送水管送水口の世界(1)送水口って何だろう
連結送水管送水口の世界(2)送水口の近くのみなさん ~戦隊編~
タダで頂いたのが申し訳ないほど良く分かる資料です。
これらの資料を得ただけでも参加した意義があるくらいです。

この日のルートマップ。
本当は自分でログを取るつもりだったのですが…。
あるミスから取れずに、参加者の方のツイートした画像を許可を得て
お借りしました(見易くするため、画像処理しています)。
スタート地点は新宿駅のはとバスの営業所前。
ゴールは都庁近くのNSビルでした。

集合地点。
はとバス営業所前。
午前9時の集合だったのですが、余裕をみて早めに家を出たので40分前に到着。

これが却って裏目に出ました。
到着時には当然誰も居ません。
実は最近Ingress(イングレス)にはまっていて、集合時間までAP稼ぎをしようと駅の回りを行ったり来たり…。
これでスマホのバッテリーを使い果たしてしまいました。
ここまでは想定内。
ところが、持参のモバイルバッテリーに接続してもバッテリーの残量が一向に増えません。
どうやら自然放電していたようです。
とてもじゃないけど、ルートの最後までログを取ることはできる量ではなかった…。
そんなに短時間で自然放電してしまうとは想定外でした。

集合時間になって、簡単な自己紹介と資料を頂いて出発です!
参加者は小学校3年生から50代まで。
平均年齢は30代ぐらいかな。

最初の送水口は、ルミネエストの物です。
栓が6口見えますが、送水口は右側の上下だけ。
左側と中央の上下の栓は、防火栓(現代の呼び名では採水口)。

ここで、送水口とは何ぞやと言う説明を受けました。
簡単に言えば、
「送水口」…消防車から水を建物内に送るための入り口。
「採水口」…地下などに有る防火用水を取り出すための口。
と、理解したのですが。。(これで合ってるかな?)

世間一般では送水口に対して誤解があるとも。
例えば、漫画などで送水口から水が溢れ出している場面が描かれている…など。
送水口は入口なので水が出てくることは絶対無いと。

送水口の板全体がくすんでいるが、磨くと新品の10円玉の様な色合いになると『この方』のお話だった。

スプリンクラー送水口と送水口倶楽部の旗。

送水口とは全く関係ないけど、ちょっと気になるエレベーター入口。
エレベーターにまで撮影の対象に広げる訳にも行かないが。

新宿らしい?送水口。
壁に取り付けた送水口や自立した送水口以外のものは後から取り付けた可能性がある(と、聴いたような気がしたが、違っているかも)。
元からあった送水口の痕跡がどこかに有るかもしれない、とも
(これもはっきりと聴いた自信が無い)。

本物はどっちだ!?
二組ある送水口のうち、下の方はニセモノの可能性が!
ホンモノ(上の物)を真似して作っては見たが、分かって作っているわけじゃないので肝心な部分が出来ていない…。
かなりの時間を割いて説明してくださったのですが、今一つ理解できず。
わかった様な分からない様な、もやもやした気分。
これ、勉強と同じで、ここではっきりさせないから落伍して行くんですねぇ。(経験者は語る^^;)
(*訂正*)ニセモノは上の方でした。下の方がホンモノです。
ご指摘を頂いたので…。

壁の下の送水口。
ここで気になることは、なぜか蓋が一つ余っていること。
余っている蓋(下に垂れ下がっている蓋)を見るとねじ山が擦り切れていました。
そのため、左側に新しい蓋をしたので一つ余ってしまったらしいです。
それだったら両方新調すればいいのにねぇ、ケチ臭い(笑)。

クローズアップ。
左側の口、壁の一部を切って有るけどこれじゃ狭すぎて壁に閊えて消防のホースを接続できません。

こだわりの送水口。
皆さん熱心に撮影中!

スプリンクラー送水口。
何処がこだわっているのか?
答えは次の写真で。

スプリンクラーの文字。
これ、文字を貼ってあるのではなく彫ってあるんですね。

お次は珍品送水口だ。
場所はここね。

これがその珍品送水口。
何処が珍品なんだ?
分からない方は次の写真を。

どうです! 珍品でしょ!
『この方』も絶賛していました。
まだ分からない?
じゃぁ、お教えしましょう。
蓋の先端に注目。
まるで「おっ○い」みたいでしょ(笑)。
この蓋、日本ではほとんど見ないらしい。
もっと説明があったのですが、「おっ○い」の単語が脳裏を駆け抜け全てを消し去ってしまった(爆)。

あの単語の余韻を残して次を目指そうとしていると足元に初めて見る蓋が!

IGS製の制水弁。
どうやら私設の蓋のようだが、初めて見る蓋でした。
ドキドキ、ドキドキ…。

攻撃型送水口。
しんにょうの最初の点が鋭い三角形になっている。
これは消火栓機工という会社の製品の特徴とか。
マークがなくても製造元を特定できるなんて素晴らしい。

この辺りから「ドレンチャー送水口」という表記が増え始める。
一体ドレンチャーってなんだろう?
答えはこの先で判明することに…。

消火栓機工の集大成の送水口らしい。
説明を聞いたはずなのだが、記憶が定かで無い。
ここを通る度に撮影しようとするが、この送水口の前にはいつもコスプレの子が居てね…と言う話の方が気になってしまったので(笑)。

ホーチキ製の送水口。
日本で最初の火災報知機のメーカーらしい。
送水口は余り無いそうだ。
定礎の日付があることにより送水口の設置年代も推測できる。

ホーチキ製の送水口の特徴。
蓋の爪の部分が丸いのがここの製品の特徴らしい。
四角いロゴマークも特徴の一つ。

兄弟姉妹。
四つ並んだ送水口。
実は二つずつ二組の送水口なんです。

まずは右側の送水口。
中央に丸い何かが有った痕が(はがした痕も)。
どうやら検査証か、いたずらでシールでも貼ってあったらしい。
スプリンクラー送水口は検査の義務が無く、あくまで自主的に行われるらしい。

左側の送水口。
付け根の裏側にメーカーのマークが有った。

送水口は何処だ?
商品に囲まれた送水口。
シールもべたべた貼られ、何処が送水口か瞬時には分からない。

旧仕様消火栓。
東京都章が横になっている消火栓の蓋。

古い消火栓の蓋もみんな大好きだ。
通行人でさえ、注目している。
撮影人を見ているんじゃなく、蓋を見ていると思いたい(笑)。

潜望鏡型送水口。
潜望鏡に口が二つ付いているっていうのも変な話だが。

矢印の様に上を見上げる形で撮影すると、メーカーのロゴマークが付いている。
言われなければ絶対に気付かないぞ、これは。

大通りに出るとゴジラが見えた。

村上製作所の送水口。
いつも撫でられているのだろうか、頭の部分がツルツルだ。

ドレンチャーの正体はこれだ!
火災のときにシャワーの様に水のカーテンを作って熱が他の区画に流れ込まないようにする装置らしい。
天井の部分から水が出て、花びらの様な部分で水を受てカーテンの様にするらしい。
花びらが上についている装置もあるとか。

屋内消火栓の扉についている消防章の意味は…。
これが有る消火栓の扉内には消防士が使う放水口も付いているとか。
この消防章のシール、実は本来の消防章とは違うものも存在するらしい。

消防章は消防車の先頭にも付いていると言う話も有ったので帰宅後に早速フォルダを漁ってみたが、はっきりと写っている写真がなかった。
それならばと蓋屋らしく防火水槽の蓋を見ると、東京消防庁という文字が記されている蓋だけを見てもかなり種類があることが判明。
仕方なく、東京消防庁のHPを見ると消防章はなく、東京消防庁のキャラクターの「キュータ」しか出ていなかった(苦笑)。

新宿プリンスホテルの送水口。
何やら特殊な方法で作られた送水口の表面の板。
(→)説明を聞いたのだが難し過ぎて良く分からなかった。
(→)多分他の参加者の方も記事を書かれると思うのでそちらを
ご覧ください(笑)。

これも新宿プリンスホテルの送水口。
すぐ隣にあったもの。
共に特注品で車が一台買えるぐらいするそうだ。
ちなみに、新宿プリンスホテルが開業したのは1977年。
今年で38年目だ。

文字。
これ、文字を貼ったのではなく特殊な溶液に漬けて文字の周りを溶かしたのだそうだ。

旧仕様の消火栓蓋。
実はこのタイプの蓋、今日これ絵で3枚目。
2枚目の蓋は何度も撮影したことが有るので省略しました。
新宿に旧仕様の蓋が3枚も有るなんて奇跡だ。

送水口は何処?
新宿駅前の大換気口に付けられている送水口。

換気口に送水口が付いているのは珍しいらしい。

左から2番目を拡大。
ギザギザの蓋は本来の蓋では無く、後から付けられた蓋とか。
見た目は鮮やかであるが、開閉に難があるらしく今は製造されていないらしい。

損保ジャパンビルの送水口。
長い一枚板に取り付けられた送水口。
送水口の板は固定されていないそうだ。
送水口の器具が押さえと成っているらしい。

一部分拡大。
ここの板は長いので取り付けたときに波を打ってしまうのを防止するため板の厚みは10mm以上あるとか。

都庁が見えてきた、ゴールは近い。

最後を飾る送水口。
村上製作所製。きらきら輝いて実に美しい。

これをもって、この日の送水口ウォークを終えました。

送水口の魅力は、古い送水口だけではないことを改めて感じ取ることが出来ました。
また、送水口の見方も以前とは違うことを実感することが出来たことが収穫となりました。
案内をしてくださった送水口倶楽部の方々、『この方』、参加者の皆様、とても楽しく有意義なひと時をありがとうございました。

(街角の風景#031)
(2015.04.20 初稿、「街角の風景#031」として)
(2015.07.15 画像9の説明(ニセモノとホンモノが逆でした)を訂正)
(2021.09.06 移設・加筆、移設にあたりタイトルに「2015」を付加しました)

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